エアコンで涼しくなる仕組み

注射の時に、皮膚にアルコールを塗ると思います。
これとおなじ原理です。

図を作ったので、もう少し細かく見ていきます。

まず、皮膚にアルコールを塗ったところです。
ude1
皮膚には体温があるので、その熱を赤い丸で表しています。

次に、アルコールが気体になっているところです。
ude2
アルコールは気体になりやすい性質を持っています。
それで、アルコールが気化する時に熱を持って行ってくれます。
その熱をどこから調達するかというと、空気中からも持っていくし皮膚からも持っていきます。
そして熱を奪われた皮膚は涼しくなります。
アルコールを塗って注射針が刺される直前の皮膚がすーっとするのは、そのためです。

分子の話をすると、熱というのは分子の運動です。
分子の運動速度が速ければ速いほど熱を持っているということになります。

アルコールは液体なので、分子が狭い範囲をゆらゆらを運動している状態です。
コップの水だったらコップの中だけで、水滴だったら水滴の中だけで、分子が動き回っています。

なぜこの狭い範囲から外に飛び出さないのかというと、まだ反抗期を迎えていないから・・・ではなく、分子どうしが引き合う力が働いているからです。

ニュートンが、りんごが地球に落ちるのを見て万有引力の法則を発見したと言われています。
万物が有する引力なので、りんごと人間も引き合っています。
人間と人間も引き合っています。
心が惹き合うとかじゃなくて、物理的に引き合っています。
地球が何かを引っ張るという考えはそれ以前からあったようですが、地球だけではなくありとあらゆる質量を持ったものどうしが引き合うというのをニュートンが発見したらしいです。

分子どうしでも、これと同じような引っ張り合う力が働いています。
厳密に言うと万有引力のように単純な力ではありませんが、ここではそこまで考える必要はありません。

そして液体が気体になるということは、分子どうしが引き合う力よりも大きい力が必要になります。
その力が外部からの熱になります。
熱を得た分子は「ヒャッハー」という感じでぶっ飛んでいくというわけです。

なので、気体になったら熱を奪っていくとも言えるし、熱を奪わなければ気体になれないとも言えると思います。
この、液体が気体になるために必要な熱のことを「気化熱」とか「蒸発熱」とか言います。

余談ですが、やかんでお湯を沸かす時、いくら加熱してもお湯の温度が100度を超えることはありません。
それっていうのは、100度以上のエネルギーを得た水分子は空気中に飛んでいってしまうからです。
液体として残っている水分子は、100度以上のエネルギーを得ることができていないやつらです。

さてここで何らかの力が働いて、気体になったアルコールを液体に戻すことができたとします。
そうしたらどうなるでしょうか。
ude3
答えは、アルコールが熱を放出します。
もしそんな事が起きたなら、皮膚が暑くなります。

これもさっきの考えと同じで、熱を捨てたアルコールの分子がおとなしくなって液体になるという感じです。
分子が熱を持ったままだと、暴れまわってまだどこかに飛んでいってしまうので。

気体が液体になる時に放出する熱のことを「凝縮熱」と言います。
「気化熱」「蒸発熱」と正反対の熱です。

この気体を液体に戻す何らかの力というのは、別に超能力のような訳の分からない力ではなくて現実に存在します。
それは圧力です。
気体になって暴れまわっている分子を周りから思いっきり押さえつけてやると、分子がその力に負けて液体になってしまいます。

こんな事がエアコンの機械の中で起こっています。

エアコンでは、アルコールではなく代替フロンというものを使います。
これもまた液体になったり気体になったりというのがしやすい物質です。

室内機では、代替フロンが液体から気体になって熱を奪っていきます。
熱を奪うから、それに接している金属がキンキンに冷えます。
さらに、その冷えた金属に風を当てることで部屋の中に涼しい風が吹きます。

室外機では、代替フロンが気体から液体になって熱を放出します。
熱を放出するので、それに接している金属が熱くなります。
さらに、その熱くなった金属に風を当てることで室外機から熱い風が吹いてきます。

エアコンで話をしましたが、冷蔵庫も同じです。
庫内で熱を奪って、背面で熱を放出しています。

この代替フロンですが、困ったことが一つあります。
それは、地球環境を著しく破壊することです。

フロンガスがオゾン層を破壊することは有名な話だと思います。
代替フロンは、そのフロンガス(何種類かあって、特にオゾン層を壊しやすいものは特定フロンと言われています)よりはオゾン層を破壊しないために、これがエアコンの冷媒として使われるようになりました。
しかし温室効果ガスとしては強烈な効果があるようで、これを空気中に放出するのはまずいです。

そこで、新しいエアコンを取り付ける際や古いエアコンを取り外す際には、代替フロンが空気中に出ないようにしなければなりません。

それらの作業について、次回以降書いていきます。

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